2022年1月29日土曜日

2022.01.29 土曜観察会

 くもり 参加者5名


茨城県に新型コロナウイルスまん延防止重点措置が適応されたけれどもイベント開催については自粛の指示はでていないので、土曜観察会を実施しました。

会の果樹園の梅の木に花が咲き始めました。


林やアシ原の中に潜っていた鳥たちは、エサを食べ尽くしたのでしょうか、エサを求めて明るいところに出てくるようになりました。

日が長くなってきたためか、アシ原でホオジロがさえずり始めていました。

コースの途中にある黒い実を沢山つけていたトウネズミモチの実が一つもなくなっていました。ヒヨドリやツグミ、ムクドリなどの大型の鳥が集まってきて熟した実を食べ尽くしたのようです。


大池のカモはマガモを中心に8種類を見ることができました。その中にミコアイサのペアが混じっていました。

ミコアイサのオスは白い体で、目の周りが黒いので通称パンダガモと呼ばれています。


大池沿いの道にタカがカモを食べた跡が3ヶ所ありました。犠牲になったのはコガモとオカヨシガモのようです。

タカは、食事中に外敵に襲われないように周りをよく見ることのできる開けた場所で食事します。


枯れた木の皮を剥いでみると、寒さを避けて色々な虫が越冬していました。珍しかったのは、幼虫で越冬するマダラマルハヒロズコガの平べったいひょうたん型の巣が見られたことです。

この巣の中から頭を出して虫の死骸などを食べるようです。

【観察した野鳥】
オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、ミコアイサ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、トビ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、ルリビタキ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、カワラヒワ、シメ、イカル、ホオジロ、カシラダカ、アオジ 41種+コジュケイ、ドバト、ガビチョウ


2022年1月22日土曜日

2022.01.22 土曜観察会

 晴れ

 昨日、茨城県も蔓延防止措置を要請したので、土曜観察会も自粛ということになりますが、自主的に一回り。

 天気はよかったのですが、朝は冷え込んで、あちらこちら氷が張っているのが、目立ちました。

 里地の蓮田では、タシギ、アオサギ、コサギなど。


 里山までの道沿いでは、ミツマタの蕾が少し色づいてきていました。

 里山に入っても、残念ながら鳥は少な目。カシラダカの群れが目立った程度。大池も凍っていましたが、先週見られたミコアイサは♂は居ませんでしたが、目立たない♀タイプを見つけることができました。


 虫たちは、さっぱり。ヨコヅナサシガメの幼虫の集団、オオミドリシジミの卵などが見つかった程度。

photo by Saさん

By yamasanae

【観察した野鳥】 By きたきつねさん

オカヨシガモ、マガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、ミコアイサ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、オオバン、ノスリ、コゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、カワラヒワ、シメ、カシラダカ、アオジ 31種+コジュケイ



2022年1月15日土曜日

2022.01.15 土曜観察会

 快晴 参加者6名

第三週は日本野鳥の会茨城県との合同探鳥会を兼ねての土曜観察会でした。

天気が良かったのですが途中から風が吹いて曇ってきましたが、気温も高く快適な観察会でした。

谷津に向かう途中にあって、真っ黒な実が沢山実っていたトウネズミモチの実がひとつもなくなってしまっていました。ツグミ、ヒヨドリ、ムクドリなどが食べごろになった実を食べ尽くしたのでしょう。


少なくなった木の実の争奪戦が始まっていて、少なくなったヌルデの実をヒヨドリが一番偉そうに、ツグミやシロハラを追い払いながら食べていました。

池のカモは少し顔ぶれが変わってきていて、マガモが増えて、オカヨシガモが減り、ヒドリガモはいなくなっていました。

先週の土曜観察会で見られたトモエガモは見られませんでした。ちょっと遊びによっただけのようです。


その代わりに通称パンダガモと呼ばれているミコアイサが来ていました。オスは真っ白なので遠くからでもすぐ分かります。


会の果樹園の梅の木にモズの早贄がありました。前に見つけた早贄は直ぐに無くなってしまったので食べたのでしょう。


駐車場に向かう途中で、落ち葉をひっくり返して虫を探しているシロハラを見ることができました。

【観察した野鳥】オカヨシガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、ミコアイサ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、ハイタカ、ノスリ、コゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、カワラヒワ、シメ、カシラダカ、アオジ 35種+コジュケイ、ガビチョウ

2022年1月8日土曜日

2022.01.08 土曜観察会

 晴れ 参加者4名

今日の大池です。一面氷が張っています。

中央に丸く凍っていない部分があり、その周囲にカモたちが集まっています。

まるで円卓会議のようです。




今日はカモ類が10種類見られました。中にトモエガモが混じっていました。

トモエガモはオスもメスも氷の上に姿勢良く立って、まるで見てくれと言わんばかりでした。


トモエガモ(左♂、右♀)yamasanaeさん撮影

先月紹介したヌルデの実は残りあと僅か。鳥たちが次々にやって来て実をついばんでいます。ヌルデ・レストランが閉店する前に是非見に行ってみてください。

左上から時計回りに、ツグミ・メジロ・ヒヨドリ・ジョウビタキ♀

観察路では何度もルリビタキに出会いました。青い鳥に出会えるとなぜか嬉しくなります。


ルリビタキ♀

アシ原ではアオジ、ホオジロ、シジュウカラをよく見かけますが、今日はメジロとエナガを見つけました。エナガはアシにつくカイガラムシを食べていました。

 

笹ヤブの中から大きな鳴き声が聞こえてきます。鳴き声の正体はガビチョウでした。ガビチョウは中国大陸から来た外来種で、河川敷や里山の笹ヤブで爆発的に増えています。余りにさえずりがうるさいので、日本の里山の風情には相応しくありません。2羽で飛び出してきたあと、さらに2羽出てきたようです。

この春はやかましくなるかもしれません。


左:カイガラムシを食べるエナガ
右:2羽のガビチョウ

猛禽類も活発に動いています。大池の上ではオオタカがカラスに追われていました。稲荷谷津ではハイタカが低く飛びました。空を見上げていたらトビが次々とやって来ます。トビは同時に7羽を数えました。猛禽類が出るのは嬉しいのですが、小鳥が静まり返ってしまうのは困ったものです。


杉の梢にはノスリが止まっていました。後にノスリは2羽で旋回していました。1月も後半になるとノスリのディスプレイ飛行が始まります。ディスプレイ飛行とは、相手に自分の存在を誇示する飛び方のことです。つがいの相手には求愛を意味し、つがい相手以外に対しては縄張り宣言を意味します。波状飛行、急降下&急上昇、2羽で旋回・上昇して絡まりながら降下するなど、見た目が地味なノスリとは思えないとてもダイナミックなディスプレイ飛行をします。



上段:トビ
下段:ノスリ

今日は雪の上に残ったタヌキやウサギの足跡を踏みながら一周しました。大雪が降ったあとの晴天は、鳥たちを活発にさせるようです。鳥三昧のしあわせな一日でした。


観察路は一部滑りやすい所がありますので、足元をしっかりと確かめながら歩きましょう。

byはいたか


【今日の野鳥】

オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、トモエガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、キジバト、カワウ、オオバン、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、コゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、ルリビタキ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ 43種+ドバト、ガビチョウ




2022年1月6日木曜日

2021.12.5 月例テーマ観察会「土壌生物」

 講師:国立科学博物館 奥村賢一さん

林の土を観察しよう、土の中にはどんな生き物がいるのか、またその役割は何なのかを学ぶために奥村賢一先生にご指導を頂きました。


今回の観察場所はコンちゃんの森です。

コンちゃんの森はさわやか隊や大学生や中学生による森林管理が長年続けられ、生物多様性が維持された理想的な里山環境です。

地面は何年も積もった落ち葉でできた土の層は柔らかくスポンジのようにふかふかです。

しかも葉を落としたコナラやクヌギの小枝を通して差し込む太陽の光が眩しく、子どもたちが活動するにはとても快適な里山環境でした。

まず始めに先生から土壌生物の採取をする上での注意点として安全のための手袋、次に採取の用具の説明がありました。

土掘りに便利なプラスチックのシャベルは100円ショップで、採取した動物を入れるのはマヨネーズの空き容器の上部を切った物など紹介がありました。

また、捕まえた小動物を顕微鏡やルーペでしっかり観察するために必要なものとして二酸化炭素のスプレー、土壌生物を一時的に眠らせるのです。

家族ごと必要な用具を持って土の中の生き物探しの始まりです。シャベルで土を掘り、フルイに入れてはバットの中に落ちた生き物を目を凝らして探し出します。

視力がいい子供たちは見つけるのがとても速く見つけた動物を手でつまんだり、吸虫管で吸い取り観察カップに入れて体の形を観察したりしました。

更に詳しく見たい時は先生に二酸化炭素をかけてもらい眠らせ実態顕微鏡に乗せて観察しました。

小さな生き物の扱い、顕微鏡の操作、手つきはとても慣れた様子で将来の動物博士かなと思うほどです。

また土の層ばかりではなく朽ちた倒木の皮をめくったり、ひっくり返したりして多様な生き物の採取に挑戦しました。

落ち葉のマットはどこも水分を含んで生き物たちの心地よい住み家です。小さなミミズやアリ、クモ、陸生の貝類、甲虫などいろいろな生き物が採取できました。

林はここで暮らす生き物に住み家を与えるまさに小宇宙です。

普段目にしない生き物たちの観察はとても楽しく2時間がアッという間に過ぎました。

先生新情報の2007年宍塚で発見された新種のクモ、ヒタチヤマヤチグモの発見が期待されましたが今回は残念ながら採取できませんでした。

今回観察できた土壌生物は小型のムカデ、ハサミムシの仲間、クモ類、ミミズ、アリ、カタツムリの幼貝、コクワガタ、キセルガイの仲間、ザトウムシ、ゲジ等、形や色もとても多様でした。

これらの生き物が林の土の中の分解者という事を学びました。


今日は天候にも恵まれ彩豊かな晩秋を体いっぱいに感じながらののどかな観察会となりました。

先生には事前に下見をして下さり本番に備えて頂くなど大変お世話になり心より感謝申し上げます。

(文・写真:Tanoue)