2019年8月31日土曜日

2019.08.31 土曜観察会

くもり後晴れ 参加者5名
気温は下がってきたようですが、湿った空気が吹き込んでいるので蒸し暑い中での観察会でした。

谷津の入り口で田んぼの学校の参加者が作った案山子が勢揃いでお出迎えです。今年はだいぶ力が入ったようです。

写真にはありませんが、右端に金髪の案山子が登場していました。いちど見に来られると良いでしょう。

観察路はさわやか隊のみなさんが草刈りをしてくれていて、快適に歩くことができました。

今日の観察会は見どころ沢山で、昆虫、蜘蛛、両生類、植物、キノコなど100種類近くを観察することができました。

面白いのでつい立ち止まってしまい、なかなか前に進めませんでした。結局予定時間を大幅に超えてしまいました。

不思議なもので、関心をもっといろいろなものが見えてくるのです。目には視界の中のあらゆるものが見えているのですが、全部認識するのは無理なので、大人になると脳が必要なものだけを見るように整理しているようです。

虫好きにはどんどん虫が目に入ってくるようですし、植物好きにはいろいろな花などが見えてくるのでしょう。

アジアイトトンボがハート型になって交尾していました。
飛び回っていてなかなか写真に撮れないイチモンジチョウが近くに止まってくれました。
イオウイロハシリグモのメスが卵嚢をくわえて移動していました。
イオウイロハシリグモの卵が孵ると集団になります。これを蜘蛛の団居(まどい)といいます。
ハエトリグモの仲間がスケバハゴロモを捕まえて食べていました。
オオメナガカメムシがハゴロモヤドリガに寄生されたスケバハゴロモを捕まえたようです。
アカスジカメムシはいつ見てもきれいなカメムシです。
ヌスビトハギの花が咲いていました。
笹の葉の上に白いモコモコが動いていたのでよく見ると大顎のある虫でした。アミメクサカゲロウの幼虫で、ハゴロモ類の幼虫を捕食してその白い分泌物を体につけているということを教えてもらいました。
いろいろなキノコが雑木林の道沿いに沢山出ていまいした。

【観察した野鳥】
キジ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、サシバ、カワセミ、コゲラ、チョウゲンボウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ムクドリ、スズメ、セグロセキレイ 19種+コジュケイ

以下はYamasanaeさんの記録です。

【観察した昆虫類】
(チョウ類) コチャバネセセリ、オオチャバネセセリ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ、アオスジアゲハ、アゲハ、キアゲハ、モンシロチョウ、キタキチョウ、ウラギンシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ルリシジミ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、イチモンジチョウ、アカボシゴマダラ、ヒメウラナミジャノメ、コジャノメ、ヒメジャノメ、クロコノマチョウ、ヒカゲチョウ、サトキマダラヒカゲ、25種
(ガ類) カノコガ、ヨツボシノメイガ、アトボシエダシャク、キムジノメイガ、ベニフキノメイガ、モモスズメ(幼虫)、6種
(トンボ目) クロイトトンボ、アジアイトトンボ、ギンヤンマ、オニヤンマ、チョウトンボ、ナツアカネ、ノシメトンボ、シオカラトンボ、8種
(カマキリ目) ハラビロカマキリ、コカマキリ、チョウセンカマキリ、オオカマキリ、4種
(バッタ目) セスジツユムシ、サトクダマキモドキ、ササキリ、ヤブキリ、エンマコオロギ、ショウリョウバッタ、ヒナバッタ、クルマバッタモドキ、ツチイナゴ、オンブバッタ、10種
(カメムシ目) スケバハゴロモ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ホシハラビロヘリカメムシ、オオメナガカメムシ、アカスジカメムシ、8種
(アミメカゲロウ目) アミメクサカゲロウ(おかしな幼虫)、ツノトンボ(卵)、2種
(ハエ目)  ホシアシナガヤセバエ、1種
(コウチュウ目)コクワガタ、コアオハナムグリ、ナナホシテントウ、クロウリハムシ、4種
(ハチ目) ムモンホソアシナガバチ、モンスズメバチ、2種
(クモ目) イオウイロハシリグモ(まどいも)、メスジロハエトリ♀、2種

【爬虫類、両生類】 ヒガシニホントカゲ、ヌマガエル、ニホンアカガエル、3種

【キノコ】 シロヒメホウキタケ?


2019年8月17日土曜日

2019.08.17 土曜観察会

晴れ 参加者8名

第3土曜日は日本野鳥の会茨城県との共催の探鳥会を兼ねた土曜観察会でした。

南の風が吹いて朝から気温がどんどん上昇して集合時間には30度を軽く超えていました。

上昇気流がでていたので出発してすぐに上空にサシバが6羽帆翔し始めました。渡りの途中なのでしょうか。それとも周辺から集まってきたのでしょうか。

サシバは、夏鳥で里山や農地でカエルやヘビ、昆虫などを食べて子育てをして、秋には越冬地の東南アジアに向けて旅立ちます。

宍塚の里山にも毎年やってきて子育てをしているようです。「しているようです」というのは、繁殖の邪魔をしないように巣を探したり、子育てを観察することをあえてしていないからです。

谷津に向かう途中の芝地にウスバキトンボがたくさんいました。ウスバキトンボは初夏に南からやってくるトンボで、涼しくなると見られなくなります。
大池の蓮は異様といえるような勢いで広がりピンク色の花を咲かせています。一時全く見ることができなくなったのに、知らないうちに広がっていたようです。

蓮の葉が水面を覆ってしまっているためでしょうか池の水が酸欠になっているようで、鯉が水面に口を出してパクパクしていました。

蓮の葉の間や岸に死んだ大きな鯉が何匹もいて、腐敗した臭いが漂っていました。
異常な暑さでも季節は秋に向かっていて、林の中ではツクツクボウシが盛んにないていました。
オオカマキリがミンミンゼミを捕まえて食べていました。
ゼフィルスの森は、間伐をして森の整備をしていて、切り倒した木をカミキリムシのために残してある場所でタマムシを見ることができました。例年になくタマムシが多いいんしょうです。
探鳥会だったのですが、子育てを終えて子連れの鳥たちは静かに雑木林の中を移動しているのでなかなか見つけることもできませんでした。

【観察した野鳥】
キジバト、カワウ、アオサギ、チュウサギ、トビ、サシバ、コゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、スズメ、セグロセキレイ、ホオジロ 19種+コジュケイ

2019年8月12日月曜日

2019.08.10 土曜観察会

晴れ 参加者4名



今日の大池です。たくさんのコイが岸近くで群れていました。みなさんはコイを見てどう思います? 池があると周囲に桜を植えたがり、鯉を放したがるのは我々日本人の悪い癖だと思いませんか?コイは雑食性で大食漢。ブラックバスが「ギャング」ならコイはもっぱら「暴君」と言った所でしょうか。里の魚と書き在来種と思われがちですが、放流由来のコイは大陸型の外来種です。タンパク源としての価値が失われた今、増え過ぎによる水生生物への影響が懸念されます。

イネの穂
ゴルフ場近くの田んぼでは稲の穂が出始めました。この時期を出穂(しゅっすい)期というそうで、お米の収穫に大切な受粉の季節。豊作だと良いですね。

カラスウリの実を見つけました。萎んだ花もたくさんありました。花の付け根の部分が膨らんでいるのが雌花。ここが少しずつ大きくなって実になります。花を見るなら夕方、レースのような立派な花が咲きます。

カラスウリ
観察路を歩いていると甘い香りが漂ってきました。今が盛りのクサギです。栗崎遺跡、勢至久保の奥、鎌倉街道の東側に群落があります。クサギを見つけたらしばらく立ち止まって、飛び回る黒い物を探しましょう。黒色系のアゲハの仲間が好んでやって来ます。今日はカラスアゲハを見つけました。他にもクロアゲハ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハ、ジャコウアゲハなどが来るかもしれません。植物になったつもりでじっと待つと、必ず虫の方から近づいてきます。

植物では、なんとなく秋を感じさせるものが増えてきました。ユウガギク、コバギボウシ、ミソハギが咲いていました。

左上から時計回りにクサギ、ユウガギク、コバギボウシ、ミソハギ


昆虫では今季初のマイコアカネを見つけました。顔がお化粧をしているように見えるので「舞妓」の名が付いています。今はまだ、お化粧が薄いかな?

マイコアカネ

他にはオスグロトモエ(ガの仲間)、ツマグロヒョウモン、メスグロヒョウモン、オナガアゲハなどを見つけました。

コナラの枝先が写真のように鋭く切り取られて落ちていました。これは誰の仕業か分かりますか? オトシブミの仲間で、ハイイロチョッキリという8mm位の小さな昆虫の仕業です。ドングリをよく見ると卵を産み付けた小さな穴が空いています。

左:オスグロトモエ、右:ハイイロチョッキリの産卵跡
左:メスグロヒョウモン♂、右:ツマグロヒョウモン

 野鳥に関しては、鳴かない・飛ばない・見つからない・・・ただひたすら暑いだけの受難の季節がやって来ました。バードウォッチャーは今の時期だけバタフライウォッチャーに転向した方が良いと思います。(今日は鳥が16種、対してチョウは23種出ています。)
でも、もう少し我慢すれば鷹の渡りが始まるので、それまでは辛抱です。


ツクツクボウシが鳴き始めて、子供の頃に感じた「もうすぐ夏休みが終わっちゃう」という気分が蘇ってきました。おじさん4人で歩いていても、自分たちが子供の頃を思い出している不思議な感覚。土曜観察会にもう少し子供が増えて、宍塚の夏を思い出にしてくれたら良いなと思いました。
 by はいたか

【観察した野鳥】 キジバト、アオサギ、ダイサギ、トビ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ 16種+コジュケイ、ガビチョウ

【トンボ】 ホソミオツネントンボ、クロイトトンボ、カトリヤンマ、ウチワヤンマ、オニヤンマ、チョウトンボ、ナツアカネ、ノシメトンボ、マイコアカネ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ 14

【チョウ類】 キアゲハ、オナガアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、キタキチョウ、ゴイシシジミ、ムラサキシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ルリシジミ、ツバメシジミ、オオウラギンスジヒョウモン、ツマグロヒョウモン、イチモンジチョウ、コミスジ、キタテハ、ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ、コジャノメ、クロコノマチョウ、ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、オオチャバネセセリ 23種+アカボシゴマダラ

【その他昆虫】 ヤブキリ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、シロシタバ、キシタバ、オスグロトモエ、クロバネツリアブ、ホシアシナガヤセバエ(翅に斑模様があるのが特徴)、サビハネカクシ、コクワガタ、カナブン、クロカナブン、カブトムシ、ゴマダラカミキリ

【その他】 アオダイショウ幼蛇



2019年8月3日土曜日

2019.08.03 土曜観察会

晴れ 参加者8名
 インターンとして参加のBさんも一緒に一回りしたのですが、蒸し暑くてバテました。これが、宍塚のように木陰がないところだったら、熱中症ですね。
 さて、集合場所の駐車場で空を見上げていると、猛禽が次々と出てくれました。今年の宍塚生まれのものを含んでいると思われるサシバたち。全部で4羽。上昇気流に乗って、今にも渡り始めそうでした。
  

  
 見どころ満載でしたが、夏らしさを感じたのは、アブラゼミ、オニヤンマ。

  

 久しぶりに出会ったのは、オオアトイトトンボ、ホソミオツネントンボ。
  

 インターンのBさんがおそるおそる掴んでみたのは、ヤマトタマムシ。
 色々見られたのは良いのですが、あまりに多すぎて、頭がパンクしていなければ良いのですが・・・
  
(こちらは、Sさん撮影)    
BY Yamasanae


【野鳥】キジバト、アオサギ、ダイサギ、サシバ、カワセミ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、スズメ、セキレイ類sp.、カワラヒワ、ホオジロ 17種+コジュケイ

【チョウ】ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、キアゲハ、ナミアゲハ、ナガサキアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、キタキチョウ、モンキチョウ、スジグロシロチョウ、ゴイシシジミ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ルリシジミ、ツマグロヒョウモン、イチモンジチョウ、コミスジ、キタテハ、アカボシゴマダラ、ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ、コジャノメ 25種

【トンボ】ホソミオツネントンボ、オオアオイトトンボ、クロイトトンボ、ギンヤンマ、ウチワヤンマ、オニヤンマ、チョウトンボ、ナツアカネ、ノシメトンボ、コシアキトンボ、コフキトンボ、ショウジョウトンボ、ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ 15種

【その他】シロシタバ、キシタバ、オニベニシタバ、ジョナスキシタバ、オスグロトモエ、モモゴマダラノメイガ、ヤマトタマムシ、クロカナブン、カナブン、シロテンハナムグリ、マメコガネ、ウリハムシ、クロウリハムシ、アブラゼミ、ヒグラシ、ヒガシニホントカゲ幼体(綺麗なブルーが特徴)

【目立った花たち】
オオバギボウシ、ヤマユリ、ネムノキ、ハンゲショウ(花は地味)、ハスなど