月例観察会「冬の野鳥」
講師:並木大斗さん・舩橋美月さん(筑波大学大学院生)
参加者:子供9名 大人9名 スタッフ14人
寒さと風が緩んで穏やかな午前中でした。
情報館前で講師の自己紹介と双眼鏡の調整のレクチャーをした後、早速道路向こうに広がる田んぼに目を向けます。田んぼの間に生えている大きな樹にはよく鳥がとまっている良ポイントです。今日はヒヨドリとキジバトがいるのが見られました。
情報館隣の田んぼと蓮田を一周するコースでは、電線にとまるムクドリの群れ、ツクツクと忙しく嘴を田んぼの土に突き刺して餌を探す2羽のタシギ、ソーラーパネルの下の湿地で餌を探すバン、蓮田で休むコガモの小群などが見られました。遠くの高圧線の鉄塔にはチョウゲンボウがとまっていました。
六兵衛坂の入り口の草地ではツグミやセグロセキレイが見られました。坂を上る途中、ササの間に丸いボール状の何かの古巣がありました。前の年のものか、だいぶ潰れています。巣を作った主はカヤネズミ?鳥?とみんなで手に取って観察してみました。穴があったので中をよく観察すると、細い植物の繊維で丸く作られた産座があり、鳥のものだということがわかりました。大きさからしてホオジロのものでしょうか。また、林の樹の梢にも鳥の古巣がありました。並木さんによれば、コケを多く使っているのでエナガのものでしょうということでした。冬に見つけられる古巣から、どんな鳥が繁殖したのかを調べるのも面白いですね。
林ではメジロ、シジュウカラ、エナガ、コゲラが見られました。彼らは冬に数種が集まって混群をつくり、外敵から身を守るという習性があります。
昨年に続き、今年も大池にカモ類はほとんど来ていません。数日前には数羽来ていたようですが、今日は全くいませんでした。一昨年までたくさん来ていたカモ類がどうして来なくなったのか、池の水が減って浅いことが原因の一つとして挙げられていますが、理由は全く分かっていません。カワセミが来ており、1羽のオスが観察会中ずっと姿を見せてくれました。水に飛び込む姿も見せてくれたのですが、魚は捕れなかったようです。はるか上空には旋回する猛禽が小さく見えました。形からノスリだとのことでした。
鳥の標本を観察しながら、その形態や生態、種の多様性についてのお話をしていただきました。鳥は足・翼・嘴が住む場所によって大きく変化します。水辺の鳥の足には水かきがあります。同じ水辺に棲む鳥でも、食べ物によって嘴の形は異なっています。例えば、水面の餌を漉し取るハシビロガモと雑食のオオバンでは嘴の形は大きく違います。
今日の観察会で見られた鳥は34種。同じ時期に市街地の中の筑波大学構内で見られる鳥は35種と、種数はそれほど変わらないそうです。しかし、人の手によって整備された宍塚の里山には多様な環境があるため、市街地に比べ多様な鳥が見られるとのことでした。
By Yoshiさん(五斗蒔2月号から)
観察会で見られた鳥:カルガモ、コガモ、キジバト、ヒクイナ、バン、タシギ、アオサギ、ミサゴ、トビ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、アカゲラ、チョウゲンボウ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、シメ、カワラヒワ、ホオジロ、アオジ、ドバト