2020年3月8日日曜日

2020.03.07 土曜観察会

曇り時々雨 参加者6名

冷たい雨が降ったり止んだりで、動いていないと寒さを感じる一日でした。二十四節気では啓蟄に当たりますが、この寒さで虫達も逆戻り。かろうじてコガタルリハムシがギシギシの葉に止まっていました。

コガタルリハムシ

それでも植物は春を感じています。足元にはタチツボスミレ、フキノトウ、セリ、シュンランが見つかりました。
ニワトコのつぼみが膨らんでいます。ニワトコは古くは「万葉集」に詠まれ、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」では「にはとこ」の名で登場します。2方向に大きく伸びた葉が、両腕を広げて人を迎える姿に例えられます。

(左上から時計回りにタチツボスミレ、フキノトウ、ニワトコ、セリ)

冬鳥たちはそろそろ移動の時期です。シメの声が聞こえ、林の上を飛び交っています。ハンノキの中段ではささやき合う鳴き声が聞こえました。カシラダカのグゼリ鳴きです。

樹木の頂上付近でにぎやかなのはカワラヒワ。おしゃべりの合間に「ビーン」と聞こえてきます。マヒワが入っていると「チュイーン」と聞こえます。この時期は意外な鳥(赤や黄色の鳥)が混じっていることがありますので、丁寧に見てみましょう。


ここで、この冬見つけた新しい水鳥の楽しみ方を紹介します。
観察路が大池に近づいたら、堤防を貫いているトンネルの中を双眼鏡で覗いて見てください。トンネル越しにカモやオオバンが見えてきます。水面を真横から見ながら、限られた視界の中を通過するカモ達を実況中継しました。
「左からハシビロガモのメス、右からはマガモのオス、今潜ったのがホシハジロ」など、この場所ならではの観察と解説ができます。沢山いるのに何故かうまく伝えられないオカヨシガモも、トンネル越しに見れば「これか!」と納得が行くはずです。


観察路の終盤、小さな黒い塊がヤブに飛び込みました。一瞬ミソサザイと思って期待しましたが、顔を出したのはオスのルリビタキでした。しばらく姿を見ていなかったので、渡りの前に出会えてホッとしました。三角広場近くの竹林ではルリビタキの声が、栗林ではジョウビタキの声が聞こえます。聞き分けに挑戦してみてください。
(ルリビタキ♂)

様々なイベントが縮小・中止になっていますが、この観察会はできるだけ細く長く続けていきたいと思っています。参加される方はご自身で体調をしっかり管理して、決して無理のないようにお願いいたします。
byはいたか

【観察した鳥】キジ、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、オオバン、トビ、オオタカ、コゲラ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、ルリビタキ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ 36種+コジュケイ

【昆虫】コガタルリハムシ

【植物】タチツボスミレ、フキ(フキノトウ)、ニワトコ、セリ、シュンラン

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