2015年9月6日日曜日

2015.09.06 月例観察会「クモ」

  今月の月例観察会のテーマは「クモ」。講師は、クモの研究家で、国立科学博物館ボランティアでもクモの解説や同定などを行っている水山栄子さん。
 曇り空。 雨の予報のせいか、参加者がすくなく、参加者7名。じっくり説明を伺うことができ、参加者には、贅沢な観察会になりました。

 駐車場を出発して、すぐにカラスハエトリを見つけました。
カラスハエトリ ♀
 下向きに止まっているクモが多い中で、このクモは、横向きに止まっていることが多いそうです。腹部が細長く尖って、不思議な姿です。

 鎌倉街道沿いの竹藪では、ジョロウグモ。
ジョロウグモ ♀・♂
  ジョロウグモの網は三重構造になっていて、前後のバリアーの網のうち、後の方には、ゴミやら獲物の残骸などがありました。本体の円網の張り方が、細やかで、五線譜のようでした。
 ジョロウグモの巣には、きれいな銀色のシロカネイソウロウグモがいたのですが、小さすぎて、ピントが合いません。


 ジョロウグモは、顔の辺りに網をはりますが、ナガコガネグモは、低いところに網を張っていました。
ナガコガネグモ ♀

 クサグモは、時期が遅くなってきていて、卵のうをつくるのか、もう、たな網を張っていませんでした。別のところで卵のうもみることができました。
クサグモ
クサグモの卵のう

 今日の目玉は、3種のトリノフンダマシの仲間です。
トリノフンダマシ
トリノフンダマシの卵のう
オオトリノフンダマシ
オオトリノフンダマシの卵のう
シロオビトリノフンダマシ
 それぞれ♀ががそばにいて、卵のうを守っていることが多いそうです。シロオビトリノフンダマシはオオトリノフンダマシの半分程度、卵のうはみつかりませんでした。
 ♂はそれぞれ、数ミリと小さいので見てみたいのですが、なかなか見つかりません。

 イオウイロハシリグモのまどい(団居)は結構みられ、これも、♀がそばで守っていました。
イオウイロハシリグモのまどい
(卵のうの形状が残っています。)
 最後は、ふれあい農園前の草地でもクモを見つけていると、もう12時でした。
by yamasanae


【観察したクモたち】 32種(不明2種含む) 
ジグモ(巣のみ)、ヒラタグモ、シロカネイソウロウグモ、オナガグモ、オオシロカネグモ、ジョロウグモ(♂♀)、ヤサガタアシナガグモ、アシナガグモ、ナガコガネグモ、コガタコガネグモ、ギンメッキゴミグモ、カラスゴミグモ、ゴミグモ(♂♀)、トリノフンダマシ(卵のう)、オオトリノフンダマシ(卵のう)、シロオビトリノフンダマシ、ワキグロサツマノミダマシ、コゲチャオニグモ(♂♀)、ウヅキコモリグモ(幼体)、ハリゲコモリグモ、チビコモリグモ(卵のう)、キバラコモリグモ、イオウイロハシリグモ(卵のう)、ササグモ、クサグモ(卵のう)、コクサグモ、ネコハエトリ、マミジロハエトリ、ヤハズハエトリ(♂♀)、カラスハエトリ(♀)、フクログモ科sp.、ハエトリグモ科sp.(シラヒゲハエトリ?)


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