講師:農業・食品産業技術総合研究機構 今野浩太郎さん
子どもたちは歩きながらも水を得た魚のごとく生き生きとして虫取りに夢中です。
捕まえた虫を先生に見せては丁寧な解説を頂きました。
虫の名前だけでなく、虫にまつわる楽しいお話に益々昆虫の世界へと引き込まれていきました。
口吻を刺して消化液を出し植物の液を吸うアオバハゴロモ、メスが小さなオスを背負うオンブバッタ、草食のショウリョウバッタ、里芋の葉を食べるセスジスズメの幼虫等、中でもオオカマキリについては詳しく観察しました。
桑の木に移動して先生は「ここに何かいます」と言われますがなかなか見つかりません。
よく見るとあそこにもここにもと沢山見つかりました。幹と同じ灰色をした大人しい幼虫、クワコです。
家で飼われた白いカイコはこのクワコを品種改良したもので中国から弥生時代に伝わってきました。
最後に先生からのまとめのお話です。
星、鳥、哺乳動物など研究対象にはいろいろあるが、手で触ることができる点で昆虫は研究対象としてとても素晴らしい。
ただ最近は昆虫の生息数・量が世界的になぜか急速に減少していること、そのために生態系のバランスが崩れて人間の生活にも影響が出ていることです。
虫に触れながら生き物の世界や生態系を考えるきっかけにしてほしいとのことでした。
今では危機的な状況の自然界の生き物の多様性、里山の自然が教えてくれた貴重な観察会でした。
文:Tanoue/写真:Sasaki
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