2019年5月13日月曜日

2019.05.11 土曜観察会


晴れ 参加者8名








今日の大池です。緑がより一層濃くなってきました。水面にはヒシが広がっています。岸近くにはブルーギルの群れやブラックバスの姿も目立ちます。


この時期、明るい雑木林で「チリリ、ジュリリ」と鳴き交わすにぎやかな声が聞こえて来たらエナガの家族が近くにいます。樹木の高い所、空が透けている所を見ていると尾羽根がひと回り短い子エナガが移動して行くのが分かります。子エナガはもう自分で餌が採れるようになっているのでモフモフのお団子にはなりませんが、兄弟姉妹が時々思い出したように寄り集まって来ます。

ヤブの周辺でモズの声が聞こえたら、子モズの姿が見られるかもしれません。こちらも尾羽根が短く、色合いが淡く、仕草がユーモラスで見ていて飽きません。モズも家族で行動しています。

猛禽類を期待していたらミサゴが2羽でやって来ました。1羽は魚を抱えています。ミサゴは生きた魚を獲って食べるタカの仲間です。死んだ魚を狙うトビとはどことなく威厳が違います。ミサゴの姿に気づいたカラス達が領空侵犯とばかりにスクランブル発進。追いかけ回されたミサゴはどこかで獲物を落としてしまいました。


帰り際に突然現れたのはチョウゲンボウ。こちらも何か獲物を抱えています。チョウゲンボウはハヤブサの仲間で主に生きた小鳥、ネズミ、昆虫などを捕えます。この時の獲物は小さな哺乳類のようです。一直線に向かった先には帰りを待つ子供達がいるのかもしれません。

モズ(幼鳥)
ミサゴ
チョウゲンボウ(上3枚ともYamasanaeさん撮影)

今日のチョウの主役は何と言ってもゴイシシジミ。「去年この辺で見たよね」と言いながら振った網にネットイン。私達土曜観察会のメンバーは捕虫網を持っていますが、「捕獲&じっくり観察」の後は無事を祈りながら逃しています。このゴイシシジミは逃した後もネットにしがみついて離れません。おかげで満足のいく写真が撮れました。

水生植物の水槽ではショウジョウトンボが羽化していました。シオカラトンボの飛ぶ姿も見かけます。トンボの季節到来です。

途中アリジゴクを沢山見つけたので皆で観察。クモがアリジゴクを横切って通過すると、それを追いかけるようにアリジゴクの中の砂がゾワゾワゾワっと波打ちます。中にいるウスバカゲロウの幼虫がクモを大アゴで挟もうとしているのです。今回は空振りでした。アリジゴクの周囲には獲物の残骸が投げ捨てられている事があります。

他にも沢山の昆虫を見ていますが全部は紹介しきれません。ぜひフィールドでお気に入りの昆虫を見つけてください。

上段左からゴイシシジミ、ショウジョウトンボ、ウスバカゲロウ(幼虫・アリジゴク)
中段左からフタスジヒラタアブ(幼虫)、オトシブミの仲間、オトシブミのゆりかご
下段左かイチモンジカメノコハムシ、キマダラカミキリ、アカボシゴマダラ(蛹)

植物ではサワフタギの花がピークを過ぎ、ハナイカダの花が咲き始めました。ハナイカダは葉の上に花が咲く本当に不思議な植物です。雄花は3〜4個、雌花は1〜2個葉の上に花が乗っています。もちろん実も葉の上につきます。漢字で書くと「花筏」。葉っぱを筏に例えるなんて何とも素敵な名前です。ウグイスカグラの実は赤くなっていました。

 
               (左からサワフタギ、ハナイカダ、ウグイスカグラ)


この季節、出会える生き物の種類がどんどん増えて行きます。先週、去年、一昨年と過去の記事をチェックしてから里山を歩いてみてください。

土曜観察会は野鳥・昆虫・植物・その他なんでもアリで、旬な生き物を見る観察会です。得意分野がある人もそうでない人も、名前を知るだけでなく見つける喜びを共有してみませんか? 見つけるのが上手な人がどこを見ているのか、それを観察するのも面白いかも。

また、観察会に参加する際は飲み物・日焼け止め・帽子・長袖・タオルをお忘れなく。5月の日差しは結構体力を消耗します。熱中症対策を万全に施した上でお出掛けください。
By はいたか

【野鳥】キジ、カルガモ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、バン、オオバン、ミサゴ、トビ、サシバ、コゲラ、チョウゲンボウ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ
31
種+外来種(コジュケイ、ガビチョウ)

【チョウ】クロアゲハ、ナガサキアゲハ、ジャコウアゲハ、アゲハ、キアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ウラギンシジミ、ゴイシシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、キタテハ、コジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ 
21種+外来種(アカボシゴマダラ(蛹))

【その他】ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、ヤマトシリアゲ、フタスジヒラタアブ(幼虫)、ウスバカゲロウ(幼虫・アリジゴク)、イチモンジカメノコハムシ、キマダラカミキリ、クロハナムグリ、ヒメマルカツオブシムシ、モモブトカミキリモドキ、ジョウカイボン





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