2018年12月2日日曜日

2018.12.01 土曜観察会

晴れ 参加者6名

足元に赤い実が目立つようになりました。マンリョウです。あとひと月するとお正月です。来年の話をすると鬼が笑いますね。

観察路を地元の人が追い越して行きました。聞くとヒサカキを取りに行くとのこと。毎月1日と15日には神棚にヒサカキを飾るそうです。北関東ではサカキ(榊)が手に入りにくい為、ヒサカキで代用します。その他の植物では、カマツカ、ヤマウルシ、イヌシデなど紅葉の盛りでした。




この時期木漏れ日の当たる雑木林で、低く飛ぶ蛾の仲間を見かけます。一頭また一頭、何かを探しながら飛び回っています。一体何を探しているのでしょうか?


クロスジフユエダシャク(yamasanaeさん撮影)

この蛾はフユシャク(冬尺蛾)と呼ばれる仲間で、昆虫が少なくなるこの時期に発生します。飛び回っているのは全てオス。餌も摂らず必死に探している相手は、羽が退化して飛べないメスです。フェロモンを頼りにひたすらメスを探します。種類によって活動する時間帯が異なり、上の写真は日中活動するクロスジフユエダシャクです。

エノキの枝にアカボシゴマダラの幼虫を見つけました。ゴマダラチョウの仲間は地面に落ちた葉の裏側で幼虫越冬します。葉が落ちると少しずつ枝を伝わって降りて行きます。写真の幼虫は見事に枝に化けていますが、どこにいるのか分かりますか?



野鳥はハイタカに始まりオオタカで締めくくりました。猛禽類を観察するには絶好の季節が到来です。今日はハイタカを少しご紹介しましょう。

ハイタカ(yamasanaeさん撮影)

ハイタカはオオタカと同じハイタカ属に分類される猛禽類です。11月頃やって来て、3月頃去って行く渡りをする鷹です。日本で繁殖するハイタカ属は3種類いて、大きい順にオオタカ、ハイタカ、ツミとなりますが、野外で正確に見分けるには相当の修行が必要です。ベテランバードウォッチャーでもこのハイタカ属3種の区別は難しく、ネット上の画像には同定ミスが数多く見つかります。

近年茨城県南で冬季にハイタカを見る機会が増えています。オオタカが越冬する場所の殆どで、ハイタカを見かけるようになりました。河川敷、農耕地、里山などヤブと林が混在する場所でよく狩りをしています。その狩りの腕前は惚れ惚れする程素晴らしく、忍者のように忍び寄ったり、急旋回や急降下などの曲芸飛行を披露したり、自慢のスピードで小鳥を追い回したりと見ていて飽きることがありません。

ちなみに、鷹匠の世界ではオオタカを扱うよりハイタカを扱うほうが難しく、ハイタカ遣いはグレードがより高いそうです。ハイタカを見ていると絶えずキョロキョロして落ち着きがなく、神経質で、そして一度狩りを始めるとそれはもう執念深い。気難しそうな鷹、孤高の鷹というイメージがピッタリです。私のブログネームがこのハイタカから来ているのは言うまでもありません。


間もなくマヒワやベニマシコがやって来ます。にぎやかな小鳥達の声を聞きながら、のんびり里山を歩いてみませんか。
観察会に参加する際には、上着と手袋をお忘れなく。
by はいたか

【野鳥】オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キジバト、オオバン、タシギ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、アオジ  34種+コジュケイ

【昆虫】ヤマトシジミ、クロスジフユエダシャク、アカボシゴマダラ(幼虫)、キタテハ、ゴマダラカミキリ、ツチバチの仲間

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