2021.3.7(日)
テーマ:「里山めぐり」
講師:高川晋一さん(日本自然保護協会)
参加者:子ども5名、大人28名
今回は、昨年末より続いた新型コロナの自粛が解かれ、春休みに入った自然大好き大学生10名が加わり4カ月ぶりの自然観察会となりました。
コロナ対策を取りながら早春の里山を楽しみました。
先ずは田んぼや畑に隣接したクルミ林の広場での観察です。
みんなで木の棒を持ち、あちこちの切り株や朽ちた丸太を叩いて「コンコン」「バサバサ」「フニャフニャ」どれも一様ではない音の違いに気づかされました。
丸太をひっくり返すとヒメフナムシ、陸生ヨコエビ、ゴミムシダマシ、ダンゴムシが驚いたように動きだしました。
クルミの木の下では丸い穴の空いたクルミの実が落ちています。アカネズミの噛み跡です。
落ち葉の堆肥横の板をめくるともっとたくさんのクルミの殻がありました。
まだ寒さの残る3月上旬、目には見えませんがよく観察すると多様な生き物を発見できました。
生き物探しの後は、手で色々なものを触ってその感触を伝えあいました。
陽の当たるクルミノ幹は「あったかい」、切株は「ざらざら」、咲いたばかりのタネツケバナは「きゅっきゅっ」、クスサンの繭からは「ざらざら」、ヤマノイモの白い種は「つるつる」、生えたばかりの小さなきのこは「ざらざら」、手から伝わる感触は言葉に表すのがとても難しいものもありました。
次は落ち葉で埋まった山道を登ってコパンダの森で土の観察をしました。
先生が用意して下さった白い風呂敷に落ち葉を土の層まで広げ、現れた土の表面を両手ですくい取って観察しました。
細かな土の隙間から小さなミミズ、アリ、クモ、そして樹木や落ち葉を分解中のふかふかのキノコの菌糸の塊等を見つけました。
大きな菌糸の塊は白くてふかふかで色も香りも手触りもきのこのパンのようでした。
何千年も何万年もかけてこのような分解者によって土が作られ大地ができたこと、生命を育む大切な大地を守り次の世代に繋ぐのは私たちの使命ですと、まとめの話をしてくださいました。
朽ち木の下や落ち葉の下でじっと春を待つ多様な生き物に触れながら里山の意義とその保全の重要性を教えて頂き大変有意義な時間でした。
(文:Tanoue)
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