2024年6月29日土曜日

2024.06.29 土曜観察会

 晴れ  参加者 8名


小川沿いの道のアズマネザサでオニヤンマが羽化していました。飛べるようになるにはもう少し時間がかかるような様子でした。キリギリス、ニイニイゼミが鳴き始めました。

水田の上をツバメが舞い、アシ原ではオオヨシキリが囀り、林の上をホトトギスが鳴きながら飛び回り、池ではカイツブリが鳴いていました。。

虫や植物など見どころたくさんで予定時間を大幅に越えそうになりました。

頭部の肉角(臭角)を出していたジャコウアゲハの大きな幼虫

ラミーカミキリ

谷津の入口のヤブカンゾウの花

五斗蒔谷津のハンゲショウの群落

赤紫のハナオチバタケ

【観察した野鳥】カルガモ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ホトトギス、トビ、コゲラ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、、オオヨシキリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ 19種+コジュケイ、ドバト、ガビチョウ

2024年6月15日土曜日

2024.06.15 土曜観察会

 晴れ  参加者 9名



梅雨にならないうちに真夏になってしまったような暑い日でした。自然農田んぼ塾の田植えも終盤になってきたようです。池のヒシは予想通りハムシに食い荒らされて全体が赤くなって来ました。ウマノスズグサにジャコウアゲハの幼虫を数個体見つけることができました。ガマに花が咲き始めました。会の果樹園のミカンに花が咲き始めました。テリハノイバラの白い花を初めて見ることができました。

ノスリ2羽がトビと空中戦をしていましたが、夏にノスリを見るのは珍しいので繁殖しているのでしょうか。野鳥は繁殖期で静かでなかなか見られません。今週も予定時間を越えてしまいました。

テリハノイバラの花

ガマの花が咲き始めた

オレンジ色のヒメコウゾの実

ツバメシジミ

【観察した野鳥】カルガモ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ホトトギス、トビ、ノスリ、コゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、ムクドリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ 19種+ガビチョウ


2024年6月8日土曜日

2024.06.08 土曜観察会

 晴れ  参加者 5名


田植えが終わった水田にツバメが巣の土を取りに来ていました。これから巣作りするのでしょうか。ようやく堤防下の谷津にオオヨシキリがやってきて囀り始めました。キビタキの囀りが良く聞こえていました。

池の水面の全面にヒシの葉が広がりました。ムラサキシキブやウマノスズグサの花が咲き始めていました。クリの木にウラナミアカシジミが来ていました。見るものが沢山あって予定時間を大幅に超過してしまいました。

クリの木にきたウラナミアカシジミ

クズの葉でシロコブゾウムシが交尾

咲き始めたムラサキシキブの花

【観察した野鳥】キジバト、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ホトトギス、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、オオヨシキリ、セッカ、ムクドリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ 21種+コジュケイ、ガビチョウ


2024年6月1日土曜日

2024.06.01 土曜観察会

 6月1日 くもり  参加者 8名 

満開のクリの花の蜜を吸いに来たアカシジミ

前日の雨でところどころに水たまりやぬかるみができていました。今年は各地で梅の実が不作のようですが、里山でも果樹園の梅の実はほとんどありませんし、オオシマザクラやウワミズザクラなどの実の付きも悪いようです。風が強い日が多かったためでしょうか、林の中は折れた枝が散乱していました。クリの花が満開でチョウや甲虫が蜜を吸いに集まっていて、その中にアカシジミがいました。

ノアザミの蜜を吸いにきたオナガアゲハ

長い口吻のシギゾウムシ

池のヒシの葉を食い荒らすジュンサイハムシの成虫

赤い実が綺麗なニワトコ

【観察した野鳥】キジ、カルガモ、カイツブリ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ホトトギス、サシバ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、オオヨシキリ、ムクドリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ホオジロ 28種+コジュケイ、ガビチョウ


2024年5月25日土曜日

2024.05.25 土曜観察会

 くもり  参加者 3名

自然農田んぼ塾の水田の田植えが始まりました。大池は例年のようにヒシが水面を覆い始めています。そのヒシもジュンサイハムシの食害が始まっています。里山では、野鳥の子育てが始まっていて、エサ運びをしたり、巣立ち雛を連れて移動していたりと目立たないように静かです。くちばしの短いカワセミの巣立ち雛を見ることができました。ホトトギスが戻ってきていて、里山の上を鳴きながら飛び回っていました。クロアゲハ、アサマイチモンジ、ハラビロトンボなど色々な昆虫も姿を見せ始めて賑やかになってきました。アブに擬態したヒメトラハナムグリを初めて見ました。

クチバシがまだ短いカワセミの巣立ち雛

ハラビロトンボのオス

アブに擬態したヒメトラハナムグリ

ノアザミの蜜を吸いに来たヒメクロホウジャク

【観察した野鳥】キジ、カルガモ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、ホトトギス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、オオヨシキリ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ 21種+コジュケイ、ガビチョウ

2024年5月20日月曜日

2024.5.12 月例観察会「田んぼ」

 5月 月例観察会「田んぼ」 2024.5.12(日) 晴れ

講師:農研機構 嶺田拓也さん

水をはった田んぼは周囲の景色を写して輝きとても美しい季節です。

しかし古代から続けられてきた田んぼは危機(クライシス)を迎えていると、講師の嶺田先生からお話がありました。

今では田んぼの耕作面積は1960年代と比べると霞ケ浦の4.4個分が消失、農業従事者はピーク時の80%減少、米の一人当たり年間消費量は1960年代の約半分の51㎏、米を作っても安い、農業の後継者不足等で日本の田んぼは減り続け自然環境や生き物の環境が大きく変化してます。

今後、これまで見慣れた田んぼが消えてしまうかも知れないとの危機的なお話です。

では宍塚の里地・里山にはどのような田んぼがあるのか、生き物はいるのか、水田の水は何処から来ているのか等、観察しながら歩きました。


里地の田んぼは米作りだけではありません。

レンコンの田んぼ、四角の田んぼや不整形な田んぼ、田植えが終わったばかりの田んぼ、耕作をやめてしまったのかなと思われる田んぼ、何十年も耕作放棄された田んぼ、一面太陽光パネルで覆われ姿を変えた田んぼ等、田んぼの姿は実に多様で次第に減ってしまいそうな風景でした。

水は地下水をくみ上げたり、里山からの水が用水路を通って来ていたり、桜川の水が用水路から送られていたりしています。

田んぼから一段低い排水路も無くてはなりません。

さて、田植えが終わった田んぼではどんな生き物がいるのでしょうか。

ネットや観察カップですくって手に取って観察しました。

ジャンボなオオタニシ、ヒメタニシ、サカマキガイ、希にヤゴ、無数の動物プランクトン、ミミズ、ミズクモ、小さな甲虫、アマガエル、日常では見られなくなった生き物が沢山生息していました。最も多かったのは動物プランクトに次いで貝類でした。

次は里山から流れ下る用水路の上の道路を歩きながら里山へと移動しました。

里山の景色は新緑に覆われ緑一色です。

シュレーゲルアオガエルが甲高い声で盛んに鳴いています。

代かきを終えた不整形な「田んぼの学校」の田んぼ、その奥には広い休耕田もあり、暫くはそこで自由に生き物探しをしました。

小型のヌマガエル、アマガエル、ニホンアカガエル、クビキリギリス、シュレーゲルアオガエル、ツチイナゴ等、子どもたちはカエル追いかけ捕まえるのに夢中でした。最も個体数が多いのはヌマガエルでした。

生き物の観察の次は山あいの谷津田に向かって小川沿いを歩くと「自然農田んぼ塾」で田植えの準備が行われていました。

この田んぼは無農薬、無施肥、無起耕の田んぼで、全行程機械を使わない稲作りが多くのボランティアの手によって続けられています。

生き物にやさしい田んぼ作りで、この春産卵孵化した絶滅危惧種のニホンアカガエルのオタマジャクシを沢山見ることができました。

この谷津田は1960年代耕作放棄されヨシやらヤナギ等が繁茂して人が入れない状態でしたが、サシバの里山目指してボランティアが開拓して蘇らせたのです。

ゴールの大池目指して土手を上がると、開けた清々しい景色、ヒシが湖面を覆い始めています。

この大池の水が谷津田の田んぼを潤し、里地へと繋がって米作りに役立てられているのです。

その先は、備前川に流入し霞ケ浦の湖水の水源ともなっています。


今日は宍塚の里地、里山の田んぼを観察しながら減少しつつある田んぼや、一方でボランティアによる手作りの田んぼまで人々の営みがありました。

弥生時代から始まった日本の米作り、今では田んぼの危機と生き物の危機を目と身体で感じ、これらの危機を止めるための一歩を考える貴重な機会となりました。

今日は田んぼについて学ぶことの多い観察会でした。

お忙しい中、ご指導頂き誠にありがとうございました。


文・写真:Tanoue

2024年5月18日土曜日

2024.05.18 土曜観察会

晴れ 参加者6名

 里地の蓮田(はすだ)では、チュウサギやバンに出会いました。

  


 里山に入ると、田んぼの学校の生徒さんたちが、代掻き(しろかき)。裸足の子どももいて、楽しそう。お手伝いをしていたOさんが、アゲハモドキの幼虫がいるというので、早速、見に行ってみました。

 オニグルミの葉には、蝋状物質(ろうじょうぶっしつ)に覆われた幼虫がいました。中には、クサカゲロウの幼虫に捕捉されているものもいました。

  

 残念ながら、腹足が7対あり、ハバチの幼虫で、オニグルミを食草とするクルミマルハバチの幼虫でした。持ち帰ったSさんが、家でみると、蝋状物質が取れていたそうです。

 アゲハモドキは、宍塚(ししつか)では見たことがないのですが、ミズキやヤマボウシが食草となるようなので、今度、覗いて(のぞいて)見ましょう。

 オニグルミには、バイバラシロシャチホコの奇妙な形をした幼虫もついていました。


 クワにも、蝋状物質をだしている虫がいるということなので、見てみると、こちは、クワキジラミの幼虫でした。


 大池では、ヒシの上を飛ぶオオイトトンボを見かけましたが、遠く、早くて写真は無理でした。イボタノキやガマズミの花にコミスジやイチモンジチョウが来ていました。

 会の森のサワフタギでは、シロシタホタルガの繭を見つけました。ここは、ノアザミ(オオハナアブ)やコウゾリナが咲いて、いいですね。

  

 栗崎遺跡(くりさきいせき)あたりでは、先週見たレンリソウが見当たりませんでした。コナラで見たオオチャタテの幼虫は、翅(はね)が生えて、成虫になっていました。

 ガビチョウがうるさく鳴くなか、アオゲラっぽい声は、本当だったのでしょうか。鎌倉街道沿いで、キビタキの綺麗(きれい)な声を聞くことができて、ほっとしました。

By yamasanae

※ 常用漢字以外は、ふりがなを( )書きしてみました。



【野鳥】カルガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、チュウサギ、バン、サシバ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ウグイス、エナガ、メジロ、オオヨシキリ、ムクドリ、キビタキ、スズメ、セグロセキレイ、ホオジロ 21種+コジュケイ、ガビチョウ

【チョウ類】ダイミョウセセリ、ジャコウアゲハ、アオスジアゲハ、アゲハ、オナガアゲハ、モンシロチョウ、キタキチョウ、モンキチョウ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、イチモンジチョウ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ(春型、幼虫)、コムラサキ、ヒメウラナミジャノメ、コジャノメ、サトキマダラヒカゲ 17種

【ガ類】キスジホソマダラ、シロシタホタルガ(繭)、トビイロシマメイガ、マエキカギバ、ウスタビガ(幼虫・死骸)、バイバラシロシャチホコ(幼虫)、トビイロトラガ、オスグロトモエ 8種

【チャタテムシ目】オオチャタテ、【カメムシ目】クワキジラミ、シマサシガメ、クヌギカメムシ、【アミメカゲロウ目】ヤマトクサカゲロウ、【ハエ目】オオハナアブ、【コウチュウ目】トホシテントウ、ナミテントウ、【ハチ目】クルミマルハバチ、クロムネハバチ