2024年4月22日月曜日

2024.4.14 月例観察会「春の草花」

月例観察会「春の草花」2024.4.14

参加者:子ども15人 大人12人       

講師:茨城県環境科学センター 小幡和男さん


里山では草花が一斉に咲き始め、木々は芽吹き、見上げる空にはサシバが舞い、まさに山笑うがごとくの季節です。

小幡先生の今日の観察会のテーマは「違いを見つけよう」です。

植物の仲間には似たものが沢山ありますが、よく観察すると全く違った個性を持っており、対比させての説明はわかりやすくとても興味を惹かれました。



空に向かって真っすぐ伸びるスイバには、雄と雌の株があり、雌の株は赤い星のような雌花を茎一面に付けています。

雄株は緑色で花粉を付けた小さな花は今にも花粉を飛ばしそうです。

「スイバの茎を噛んでみよう!」と、名前の通り酸っぱい味が口に広がりました。

春を一番に告げるピンクのホトケノザ、なぜホトケなのか、葉をよく見ると仏様が座る台座(蓮華座)のような形です。

しかし、春の七草の「ホトケノザ」は黄色の花で、ピンクのホトケノザは本当の春の七草ではないのです。

次は動物の名前が付く植物、カラスノエンドウ、もう一つはスズメノエンドウ、マメ科のこの二種をよ~く見比べてみました。

花が付く位置、花の大きさ、鞘の大きさ、実の数、どれも同じものは無く、先生の解説で大きな違いに気付かされました。

里山の入り口の土手一面に芽吹いたばかりのヤブカンゾウ、

柔らかい茎に指を差し入れて折って味わいました。

白い茎は癖がなく甘くておいしい味です。

さっと茹でてお浸しが最高のご馳走です。

山菜採りには原則があり、全体の10%に抑えることが生き物保全のルールなのだそうです。

ここでも動物の名前、オオバコ科のオオイヌノフグリとタチイヌノフグリです。

よく観察すると姿、形は全く違っています。

長く伸びた花柄の先に咲くオオイヌノフグリの青い花びら、4枚の内、左右は同じ大きさで同じ色、上は色が濃く一番大きな花びら、下が一番小さく白い花びらです。

タチイヌノフグリの花は茎に直接ついている。

オオイヌノフグリの2本のおしべは互いに向き合ってその真ん中に小さなめしべが見えます。

花弁の青い筋は昆虫に蜜のありかを知らせる構造です。

ルーペを使っての大発見です。

田んぼしか咲かないツボスミレ、葉の付けの小さな細長い2枚の托葉にはギザギザがないのが特徴です。

この里山にはタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレもあり、この2種は托葉がギザギザなのが特徴です。

本物のホトケノザを探しに田んぼに向かいました。

黄色の花びら(実は花びらに見える1枚1枚が本当は花)が8枚、葉は放射線状に広がり、まさに仏様を乗せる台座のようで名前の通りの春の七草の一つを見ることができました。

正式名称はコニタビラコでヤブタビラコとオニタビラコの違いも観察しました。

長い糸を垂らした性転換するウラシマソウの雌株と雄株、コハコベとウシハコベのめしべの柱頭の数、スギナとつくしの関係、アオキの雄株と雌株の花の違い、最後にソメイヨシノとヤマザクラ、がくと花柄の違い等、盛りだくさん教えて頂きました。


ルーペを持って草花に顔を近づけ熱心に観察される先生の姿は、まさに牧野富太郎博士のようで2時間ではとても足りない観察会でした。

丁寧に、熱心にご指導頂き誠にありがとうございました。

文・写真:Tanoue

2024年4月20日土曜日

2024.04.20 土曜観察会

 くもり  参加者 16名


ウグイスの囀りとシュレーゲルアオガエルの合唱に包まれた宍塚の里山を巡りました。ヤマザクラの花は終わりましたが、白いブラッシのようなウワミズザクラの花が咲き始めました。森の木々は一斉に葉を広げ、緑が濃くなってきました。

サシバ、オオタカ、ノスリなどの猛禽が上空を飛び、里山で繁殖する生き物の動きが活発になってきました。


シオカラトンボの羽化を観察しました。



【観察した野鳥】キジ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、トビ、オオタカ、サシバ、ノスリ、コゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、アカハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、アオジ 34種+コジュケイ、ガビチョウ

2024年4月13日土曜日

2024.04.13 土曜観察会

晴れ、参加者6名

 すっかり春ですね。今年も会いたいものが一杯。

 

 まずは、サシバ。2羽でお出迎えをしてくれました(やままゆさん写真)。

  

 スズメノテッポウやタガラシが目立つ畦には、羽化したてなのかキアゲハがじっと止まっていました。


 春先のチョウであるミヤマセセリ(♂)やツマキチョウ(やままゆさん写真♀)も目立ちました。

  

 トンボも出はじめ、ホソミオツネントンボ(♂)や少し早いシオカラトンボ(♀)。
  

 野草も、本当に色々。イチリンソウ、カラタチ、チゴユリ、フデリンドウなど
  
  

 今年も会えた、春の妖精、シロバナジロボウエンゴサク、ジロボウエンゴサク。

By yamasanae


【観察した野鳥】(きたきつねさんデータ)
カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、コサギ、トビ、オオタカ、サシバ、カワセミ、コゲラ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、アカハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ、アオジ 31種+コジュケイ、ガビチョウ

【チョウ類】ミヤマセセリ、コチャバネセセリ、アゲハ、キアゲハ、ツマキチョウ、モンシロチョウ、キタキチョウ、モンキチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、アカタテハ、キタテハ、ルリタテハ、アカボシゴマダラ・幼虫 14種
【トンボ】ホソミオツネントンボ、アジアイトトンボ、シオカラトンボ、【カメムシ】ホシハラビロヘリカメムシ、【コウチュウ】アカハネムシsp.、コガタルリハムシ・幼虫、【ハエ】ビロウドツリアブ、【ガ類】ウンモンクチバ

【野草】チゴユリ、ホウチャクソウ、スノーフレーク、クサノオウ、シロバナジロボウエンゴサク、ジロボウエンゴサク、ムラサキケマン、ヤマエンゴサク、イチリンソウ、ケキツネノボタン、タガラシ、ゲンゲ、ヤマザクラ、キジムシロ、ヘビイチゴ、ミツバツチグリ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、カラタチ、フデリンドウ、ジュウニヒトエ、オドリコソウ、ヒメオドリコソウ、オニタビラコ、ヤブニンジン 25種



2024年4月6日土曜日

2024.04.06 土曜観察会

小雨のち曇り 参加者3名(途中から+1)

 朝から小雨が降っていたので、大池までと思っていたのですが、なんとか上がってくれたので、いつものコースを一回り。

 大池には、渡りの途中のカモが3種とオオバン。カイツブリが2匹いたのは番い(つがい)でしょうか。途中で、愛想のよいクロジが出てくれました。喧しくガビチョウが鳴くなかで、カラの群れの中にキクイタダキも入っていました。


 朝、寒いのか、ベニシジミが葉に止まってじっとしていたほか、アカボシゴマダラの幼虫が、出たばかりのエノキの葉のそばまで上がっていました。


 野草は、オドリコソウ、クサボケ、ジュウニヒトエやシロバナジュウニヒトエ、モミジイチゴ、ヤブニンジンなどが新たに咲き始めました。

      

 ヤマザクラ、オオシマザクラなども綺麗でした。

  

By yamasanae

 


観察した野鳥】・・きたきつねさんデータ

マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、トビ、サシバ、ノスリ、コゲラ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、キクイタダキ、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、クロジ 39種+コジュケイ、ガビチョウ

【虫たち】ベニシジミ、アカボシゴマダラ・幼虫、ナナホシテントウ、コガタルリハムシ・幼虫

【野草】クサノオウ、ムラサキケマン、ヤマエンゴサク、ゲンゲ、ヤハズエンドウ、オオシマザクラ、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、クサボケ、キジムシロ、モミジイチゴ、アメリカスミレサイシン、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、ノジスミレ、トウダイグサ、ヤエムグラ、オオイヌノフグリ、ジュウニヒトエ、シロバナジュウニヒトエ、オドリコソウ、ヒメオドリコソウ、カントウタンポポ、セイヨウタンポポ、ニワトコ、ヤブニンジン 26種





2024年3月30日土曜日

2024.03.30 土曜観察会

 晴れ  参加者 7名 



ウグイスのさえずりとシュレーゲルの鳴き声に包まれながらの観察会でした。里山の入口でイソヒヨドリのオスを見ました。林の道は前日の強風で折れた枝が沢山落ちていたので、大きな枝を寄せながら歩きました。

スミレが各種咲いていて、林の奥にヤマエンゴサクの花が咲いていました。

アマナの花

テングチョウ

ビロードツリアブ

【観察した野鳥】キジバト、アオサギ、ダイサギ、オオバン、トビ、オオタカ、ノスリ、コゲラ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、ビンズイ、カワラヒワ、ウソ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ 28種+コジュケイ、ガビチョウ


2024年3月23日土曜日

2024.03.23 土曜観察会

 雨 参加者3名


歩き始めて少ししてから、霙が降り始め、強い雨になってしまいました。

今シーズンは池にカモがいなかったけれど、渡りの移動中のマガモ、カルガモ、コガモ、オカヨシガモが30+羽池に入っていました。


エノキの若木にアカボシゴマダラの幼虫が上がってきて、新芽がでるのを待っているようでした。

観察路の枯れ葉の上を動くモンキナミシャクがいました。

コスミレ、ノジスミレ、アオイスミレ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレなどが咲いていました。


雨が強くなってきたので、池西湿地で戻ってきました。

【観察した野鳥】
オカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、カワセミ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ウグイス、ムクドリ、ツグミ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ 24種+コジュケイ

2024年3月16日土曜日

2024.03.16 土曜観察会

 晴れ 参加者19名


4月中旬の気温でとても暖かでした。なかなかカモが見られていない池で、オカヨシガモが3羽、オオバンが1羽、カイツブリが1羽見ることができました。


自然農田んぼ塾の水田ではアカガエルの卵が孵って沢山のオタマジャクシが泳いでいました。


道端にアオイスミレの花やヘビイチゴの黄色い花が咲き始め、木々の新芽が出始めていました。


気温が高くなったので蝶やアブなどの虫が活発になってきました。桜の開花ももうすぐです。

【観察した野鳥】
オカヨシガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コサギ、トビ、ハイタカ、ノスリ、コゲラ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、アオジ 31種+コジュケイ