2019年6月29日土曜日

2019.06.29 土曜観察会

小雨 参加者4名
梅雨空で小雨そぼ降る里山をめぐりました。

天気の良いときばかりではなく、雨の日の里山も静かで良いものです。

池の奥の木の枝にミサゴがじっと休んでいました。
 羽化したばかりのアキアカネが雨に濡れて翅を広げることができないようです。
きれいな緑色のクロコノマチョウの蛹を見つけました。しばらくすると茶色に変化してしまうのでしょう。
大池から流れ出している小川に大きなアオダイショウがいました。じっとして動く様子がありません。
ウスバカゲロウの卵を見つけました。優曇華の花と呼ばれているようで、落語の敵討ちの場面で「盲亀の浮木、優曇華の花」といって、めったに会うことのない意味に使われるようです。
色の着いたダンゴムシがいました。卵をもったメスののようです。
梅雨の季節は里山のキノコの季節で、いろいろなキノコが顔をだしていました。巨大なアカヤマドリがありました。
里山に向かう途中の家の庭においしそうなビワが実っていました。赤い実はヒメコウゾの実で、食べると最初は甘くてうれしいと思うのですが、直後に口の中が・・・・。毒ではないので一度試してみてください。
【観察した野鳥】
カルガモ、キジバト、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、ホトトギス、コチドリ、ミサゴ、トビ、コゲラ、チョウゲンボウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、エナガ、キビタキ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ 26種+コジュケイ







2019年6月22日土曜日

2019.06.22 土曜観察会

曇り時々小雨 参加者 6名
 はいたかさんの真似して、大池のカワセミ。相変わらず、ヒシとハスが蔓延っています。

 さて、今日は、里山への途中の田んぼで、アキアカネが一斉に羽化していました。
  

 6/8には見ることができなかったチョウトンボにも会えました。大池の上だけでなく、葦原のうえで飛んでいる小さな虫を、捕食していました。

 樹液には、コクワガタ、ヨツボシケシキスイ、ハエの仲間(ホシアシナガヤセバエ、ショウジョウバエの類)が集まっていました。そろそろ、色々見ることができそうです。

 このほか、目立ったのは、クロアゲハ、ホタルガ、ナナフシ、ムシヒキアブの類(マガリケムシヒキ?)など。
    
By Yamasanae


【観察した野鳥】 ダイサギ、チュウサギ、ホトトギス、コチドリ、ミサゴ、カワセミ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、オオヨシキリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ 18種

【観察したチョウ】 ダイミョウセセリ、キマダラセセリ、オオチャバネセセリ、ナミアゲハ、クロアゲハ、キタキチョウ、モンシロチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ヒョウモン類sp.、コミスジ、ヒカゲチョウ、コジャノメ 14種

【観察したトンボ】 クロイトトンボ、ギンヤンマ、チョウトンボ、ノシメトンボ、アキアカネ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ヨツボシトンボ 10種

【その他昆虫】 ナナフシ、ホタルガ、ミカドガガンボ、オオイシアブ、シオヤアブ、ショウジョウバエの類、ホシアシナガヤセバエ、ムシヒキアブの類、コクワガタ、ヨツボシケシキスイ 10種


2019年6月10日月曜日

2019.06.08 土曜観察会

曇のち雨 参加者6名












今日の大池です。ヒシが広がりハスも大きくなりました。水面に沢山波紋ができ、小魚がいるようです。でも、よく見るとオオクチバスの稚魚のように見えます。何だか残念。


今日の天気では期待していたチョウトンボが出ませんでした。ハスの花が咲いたら「蓮とチョウトンボ」を題材に写真撮影するのも良いかもしれません。

池の中の杭の上にカワセミのオスがしばらく止まっていました。子育てしているといいですね。子育てと言えば、駐車場周辺では巣立ったばかりのハシボソガラスの幼鳥を見ることができます。写真右が子ガラスです。餌が欲しくて口を大きく開けています。このあとちゃんと親から餌をもらいました。ちなみにカラスの幼鳥は口の中が赤い色をしています。

左:カワセミ♂、右ハシボソガラス(Yamasanaeさん撮影)

鳥の話題を続けますが、ここ数週間でソウシチョウの姿・声によく出会っています。ヤブの中をちょこまかと動き回るので姿を見るのは大変です。声は筑波山周辺でよく聞くさえずりとは違って、「ヂギヂギヂギヂギ」と地鳴きのように聞こえます。定着・繁殖が疑われます。とうとう来たかソウシチョウ!外来種であるガビチョウ・ソウシチョウ、どちらも日本の里山には似合わないと思いませんか?うるさくて趣に欠ける気がします。

ここでひとつ朗報があります。昨年から注目していたコチドリのお気に入りの場所。今年は3羽の姿を確認しました。コチドリの姿を見て、何だか嬉しいようなホッとしたような気持ちになりました。ソウシチョウを見た後だけになおさら。「お帰り、よく来たね」と言ってあげたいです。コチドリは繁殖のためにやって来る渡り鳥です。「小さな千鳥」と書いてコチドリ。愛嬌のある丸い目が特徴です。


 今の季節、ぜひ観察してほしい木があります。それは「クリ」です。花にはチョウ・ガ・ハチ・ハナムグリなど沢山の昆虫がやってきます。シジミチョウを期待して見ていたら、突然クリの枝から毛ムクジャラの生き物がぶら下がって雨の雫を払いました。なんと、我らがヒーロー「クスサン」の登場です。クスサンは大型のガの一種で、幼虫はクリ・コナラ・サクラ・クスノキなどの葉を食草にします。漢字表記ではクスノキのカイコと書いて「楠蚕」。成虫が大型なら幼虫もBIGサイズ。ヤママユと並んで人気があります。毛に毒はありません。私が子供の頃は巨大な毛虫が落ちてくるのが怖くて、「栗の木の下では絶対に立ち止まらない!」と決めていました。今では全く平気です。むしろ好き?かな。触れないけど。

左:クリの花、右:クスサン(幼虫)

今日は鱗翅目(チョウ・ガ)の当たり日のようです。ユズの葉ではナガサキアゲハの幼虫が、ミカンの葉ではアゲハの幼虫、卵が見つかりました。他にはトンボエダシャクがたくさん舞っていました。帰り際ふと足元を見ると、大きなオオミズアオがいてびっくり。羽がボロボロでしたが、とても美しいガです。


左:ナガサキアゲハ(幼虫)、中央:アゲハ(幼虫)、右:アゲハ(卵)(Yamasanaeさん撮影)

オオミズアオ(Yamasanaeさん撮影)

ここで、もうすぐ開店する昆虫レストラン(樹液の多い木)を2軒紹介しましょう。1軒目は昆虫レストラン・鎌倉街道店のクヌギの木です。樹皮の割れ目に甲虫がいたり、ボクトウガの幼虫がいたり、美しいシタバガの仲間も見られます。足長おじさんこと「ザトウムシ」もよく出没します。

もう1軒は昆虫レストラン・三角広場店です。この木はコナラです。ここにはチョウ・ガ・甲虫・スズメバチなど沢山の昆虫がやって来ます。スズメバチ好きにはたまらない場所です。ここはいきなり近付かないで、双眼鏡でしっかり観察してから行くと良いです。

他にも樹液の出る木はたくさんありますので探してみてください。私はサトキマダラヒカゲというチョウを見たら「近くに樹液があるかも?」と疑うことにしています。そしてそこにオオムラサキが潜んでいることを期待しています。(店名は私が勝手に名付けました。)
 
       
        昆虫レストラン・鎌倉街道店(クヌギ)
昆虫レストラン・三角広場店(コナラ)





















今日は最後に私が参加している調査のPRをさせてください。
調査の名前は「モニタリングサイト1000里地調査(通称モニ1000)」といいます。環境省・一般市民・研究機関などが協力して、生き物調査を同じ手法で継続して行い、全国約1,000地点から生態系の変化を知るための基礎データを収集するものです。宍塚大池はこの調査のコアサイト(重点地域)に選ばれています。

調査対象は、鳥類、チョウ類、カヤネズミ、カエル、植物相など様々ですが、今回鳥類調査を行うメンバーを若干名募りたいと思います。調査の方法は簡単です。一定ルートを全員で歩いて出現した鳥を記録していきます。定点ではありませんので、初心者でもベテランのフォローを受けながら楽しく参加できます。直近の調査は623日(日)に予定しています。

モニ1000の公式サイトは下記のURLからどうぞ。

興味がある方は下のコメント欄か下記のメールアドレスまでご連絡ください。
hcxwg502@gmail.com 吉川まで(@は半角にして送信してください)



梅雨時の観察会は長靴がおすすめです。長袖・帽子・飲み物をお忘れなく。そろそろ蚊が出てくるので虫除けスプレーも出番です。天候次第ではルートを短縮して大池で引き返す場合もございます。雨上がりの里山は生き物がいっぱい。ぜひ、ご参加ください。
  byはいたか

【野鳥】キジ、カルガモ、キジバト、カワウ、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、ホトトギス、コチドリ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ 28種 (+タカsp. +外来種コジュケイ、ガビチョウ、ソウシチョウ) 
オオヨシキリ、チュウサギ(近隣の記録 byきたきつねさん)

【チョウ】ナガサキアゲハ(幼虫)、アゲハ(卵・幼虫・成虫)、キアゲハ、キタキチョウ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ウラギンシジミ、アカシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ルリシジミ、ツバメシジミ、イチモンジチョウ、コミスジ、キタテハ、ヒカゲチョウ、サトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、コジャノメ、クロコノマチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、オオチャバネセセリ 24

【ガ】トンボエダシャク、クスサン(幼虫)、オオミズアオ

【その他】チャコウラナメクジ、シオヤアブ、オバボタル、ナナフシ、コガネグモ

【植物】ムラサキシキブ 


2019年6月1日土曜日

2019.06.01 土曜観察会

晴れ 参加者7名
 イボタノキやクリが花をつける頃なので、花に集まるゼフィルスと呼ばれるミドリシジミの仲間などを期待してスタート。
 イボタノキでは、ゼフィルス類であるウラゴマダラシジミをみつけました。

 クヌギの木の下でも、ゼフィルス類であるミズイロオナガシジミを見つけましたが、あまり、見られないことが多いので、うれしかったです。

 ゼフィルス類の最後は、栗の林で見つけたアカシジミでした。

 このほか、ササのそばで、ゴイシシジミ。

 チョウは全部で29種。盛りですね。

 会の森の伐採木の付近には、キイロトラカミキリやキスジトラカミキリ。
  

 この近くで、セイボウ(ムツバセイボウ?)を見かけましたが、寄生蜂です。

 複雑ですが、キスジトラカミキリなどがコナラの倒木に卵を産み、幼虫が木くずなどを食べて大きくなり、羽化して脱出するときに穴ができるのですが、この穴を、フタスジスズバチなどが利用して卵を産み、餌となる蛾の幼虫などを詰め込むと、そこにムツバセイボウが托卵するというストーリーが浮かびますが、さて?
By Yamasanae


【観察したチョウ】 ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、ナミアゲハ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ゴイシシジミ、ウラギンシジミ、ウラゴマダラシジミ、ミズイロオナガシジミ、アカシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ルリシジミ、テングチョウ、ミドリヒョウモン、ツマグロヒョウモン、イチモンジチョウ、コミスジ、キタテハ、ヒメアカタテハ、アカボシゴマダラ、ゴマダラチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ヒカゲチョウ、サトキマダラヒカゲ、コジャノメ、クロコノマチョウ 29種

【観察した野鳥】 キジ、カルガモ、キジバト、カワウ、コチドリ、トビ、サシバ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ホオジロ 21種+コジュケイ、ガビチョウ
※太陽光発電施設に敷かれた小石や砂利をコチドリが、たくましく産卵場所として利用しているようで、ソーラー板のうえにコチドリの姿がありました。