2025年8月3日日曜日

2025.8.03 月例観察会「プランクトン」 

月例観察会「カエル」 2025.8.3(日)晴れ

参加者:子ども7名 大人13名

講師: 茨城県霞ケ浦環境科学センター 池田昌幹さん 他スタッフ3名様

 大池は何年かぶりに咲いたピンクの蓮の花、水面を舞うチョウトンボやコシアキトンボ、真夏の大池の景色は最高で、美しい里山の自然を満喫しながらの観察会となりました。

 初めに池田先生のお話から始まりました。プランクトンは水の中をフワフワ漂って生きる生き物です。顕微鏡で見なくてはならない小さなものからクラゲのような大きな物まで沢山の種類があります。今日はどんなプランクトンに出合えるか楽しみです。

 そして、大池の水の採水体験です。採水用の布製のバケツを大池に垂らし採水してネット目20ミクロンのプランクトンネットに入れこします。薄茶色の大池の水が沢山入りました。ネットの水が落ち終わるまでの間、テーブルに座って霞ケ浦の動物プランクトンの観察です。

 用意された容器からスポイドで吸い上げて、スライドガラスの凹みに数的垂らしてカバーガラスを乗せます。

 次は顕微鏡の扱いの説明です。できたプレパラートをステージに置き、クリップで固定し、前後左右ハンドルでプランクトンを捉えピントを合わせます。

 直ぐにタブレットに拡大されたとても大きなプランクトンが映し出され、配布されたプランクトンの種類一覧に照らし合わせて種名を確定していきました。画面いっぱいに拡大されて映し出されたミジンコ、オカメミジンコ等の姿に「オー」と、歓声が上がりました。透明な心臓の動きや、お腹の中で成長している赤ちゃんミジンコ、単眼や複眼、長い触角等、大変興味深い姿です。次は霞ケ浦の植物プランクトンの観察です。

 用意された液体資料(薄緑色)からスポイドで水を吸い上げ、平らなスライドガラスに1滴を乗せます。カバーガラスを掛けてプレパラートが完成です。

 同様にして観察すると、俵状のイカダモや円形で棘のあるクンショウモが観察でき、とてもきれいな姿に皆さん感動でした。


 最後は先ほど採水した大池のプランクトンの観察です。ミカヅキモ、アナベナ、クンショウモ、トンボの幼虫もいました。配布された資料と照らし合わせてみると、殆どの種類のプランクトンを観察することができました。

 プランクトンは水中の栄養と太陽のエネルギーを貰って葉緑体を作る植物プランクトン、そしてそれを動きながら食べる動物プランクトンがあり、水生昆虫、魚や野鳥たちの大切な命を支えています。

 上から見ただけでは分からないですが、霞ケ浦では動物プランクトンが100種、植物プランクトンは200種を確認しているそうです。


 霞ケ浦環境科学センターでは、私たちの飲料水である霞ケ浦の水質の保全に取り組んでいます。私たちの日常生活の在り方がプランクトンの異常な増加を招き水質が悪化してしまうことがあります。水と私たちの生活は密接な繋がりがあるという事、命の水を大切にして欲しいとの願いでプランクトン講座を設けておられます。

 今回は肉眼では見えない水中の微小な生き物の多様性を学び生き物の土台を支えるプランクトンの役割について学びました。実際にプランクトンに触れ、驚きと感動の楽しい体験になりました。

 猛暑の中、テント2台、長テーブル4台と椅子20脚、顕微鏡とタブレット12台、そのほかの資料等ご準備頂き、霞ケ浦環境科学センターの温かいご支援に心より感謝申し上げます。


文・写真:Tanoue



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