参加者は子ども13人、大人11人、スタッフ4人。
講師は嶺田拓也さん。田んぼの学校の校長先生です。
今回は近くの蓮田から観察がはじまりました。
この田のヘリにはパイプが並び立っています。
地下水をポンプで水をくみ上げている田んぼです。
何を育る田かな?先生の質問に、子どもたちはレンコンとちゃんと答えました。
水面の半分くらい小さな緑色の草がびっしり浮いています。
すくいあげると葉の裏の赤いウキクサ、葉の裏表とも緑で根が1本のアオウキクサ、この2種類はサトイモに近く、小さな花をさかせるそうです。
もう一種類のオオアカウキクサは。
空中の窒素を固定させ、田を肥やすんだそうです。
道路を渡ったところの水田では、水路の水面の高さから水を入れる水路か、排水路かをみわけたり、何条の田植え機を使ったのか、苗の列をみて考えたりしました。
さらに少し進んだ水田のわきで、水の中の生き物を観察しました。
よく見ると、水面を走るアメンボや小さな蜘蛛の子、水の中のオタマジャクシ、貝、貝の卵、ゲンゴロウなどが見えてきます。
観察カップで水をすくうと、もっと小さな生き物が動いているのが見えました。
何種類かのミジンコです。小さなヤゴを捕まえた子もいます。
2枚の田んぼの間が溝でつながる田もあります。田越し灌漑というのだそうです。以前は水不足のとき、水を奪い合う争いがおこったそうですが、今は争いはなくなりました。
その理由を確かめるために、フェンスで囲まれた用水路を見学しました。
今は、霞ヶ浦の水がくみ上げられて、広い地域に運ばれているのです。
田んぼで余った水は、また霞ヶ浦に戻り、太平洋までいき、蒸発したものが雨となりーーー。
水の循環について学ぶことができました。
その後、急いで宍塚の里山へ向かいました。
里山の中では子ども田んぼの一部と、となりの休耕田に入って、生き物捜しをしました。
ヌマガエルやニホンアマガエルがいて、子どもたちはカエルとりに夢中でした。
子ども田んぼの水の出口、入り口を確認し、水路をさかのぼって歩きました。
そして、大池の下の水路の分岐点も確かめました。
子ども田んぼへの水路は山沿いをめぐります。
土地の高低差をみて、少しずつ低くなって目的の田まで水がいきつくようにするのには、直線ではない、長い水路が必要だったのです。
最後に宍塚大池で、池から水路に水を流す取り入れ口も確認しました。
池の堤防でまとめをしました。
稲以外の作物も作られること、雨をためて洪水を防ぐ、生き物をはぐくむなど、田んぼがたくさんの役割を果たしていることを学びました。
どの子も集中して観察し、先生の質問にも答えながら、元気いっぱい、かなりの距離を最後まで歩きとおし、アオサギからミジンコまでいろいろな生き物にも出会えた、充実した観察会となりました。
文:Abe、写真:Nishikawa
0 件のコメント:
コメントを投稿