2019年8月12日月曜日

2019.08.10 土曜観察会

晴れ 参加者4名



今日の大池です。たくさんのコイが岸近くで群れていました。みなさんはコイを見てどう思います? 池があると周囲に桜を植えたがり、鯉を放したがるのは我々日本人の悪い癖だと思いませんか?コイは雑食性で大食漢。ブラックバスが「ギャング」ならコイはもっぱら「暴君」と言った所でしょうか。里の魚と書き在来種と思われがちですが、放流由来のコイは大陸型の外来種です。タンパク源としての価値が失われた今、増え過ぎによる水生生物への影響が懸念されます。

イネの穂
ゴルフ場近くの田んぼでは稲の穂が出始めました。この時期を出穂(しゅっすい)期というそうで、お米の収穫に大切な受粉の季節。豊作だと良いですね。

カラスウリの実を見つけました。萎んだ花もたくさんありました。花の付け根の部分が膨らんでいるのが雌花。ここが少しずつ大きくなって実になります。花を見るなら夕方、レースのような立派な花が咲きます。

カラスウリ
観察路を歩いていると甘い香りが漂ってきました。今が盛りのクサギです。栗崎遺跡、勢至久保の奥、鎌倉街道の東側に群落があります。クサギを見つけたらしばらく立ち止まって、飛び回る黒い物を探しましょう。黒色系のアゲハの仲間が好んでやって来ます。今日はカラスアゲハを見つけました。他にもクロアゲハ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハ、ジャコウアゲハなどが来るかもしれません。植物になったつもりでじっと待つと、必ず虫の方から近づいてきます。

植物では、なんとなく秋を感じさせるものが増えてきました。ユウガギク、コバギボウシ、ミソハギが咲いていました。

左上から時計回りにクサギ、ユウガギク、コバギボウシ、ミソハギ


昆虫では今季初のマイコアカネを見つけました。顔がお化粧をしているように見えるので「舞妓」の名が付いています。今はまだ、お化粧が薄いかな?

マイコアカネ

他にはオスグロトモエ(ガの仲間)、ツマグロヒョウモン、メスグロヒョウモン、オナガアゲハなどを見つけました。

コナラの枝先が写真のように鋭く切り取られて落ちていました。これは誰の仕業か分かりますか? オトシブミの仲間で、ハイイロチョッキリという8mm位の小さな昆虫の仕業です。ドングリをよく見ると卵を産み付けた小さな穴が空いています。

左:オスグロトモエ、右:ハイイロチョッキリの産卵跡
左:メスグロヒョウモン♂、右:ツマグロヒョウモン

 野鳥に関しては、鳴かない・飛ばない・見つからない・・・ただひたすら暑いだけの受難の季節がやって来ました。バードウォッチャーは今の時期だけバタフライウォッチャーに転向した方が良いと思います。(今日は鳥が16種、対してチョウは23種出ています。)
でも、もう少し我慢すれば鷹の渡りが始まるので、それまでは辛抱です。


ツクツクボウシが鳴き始めて、子供の頃に感じた「もうすぐ夏休みが終わっちゃう」という気分が蘇ってきました。おじさん4人で歩いていても、自分たちが子供の頃を思い出している不思議な感覚。土曜観察会にもう少し子供が増えて、宍塚の夏を思い出にしてくれたら良いなと思いました。
 by はいたか

【観察した野鳥】 キジバト、アオサギ、ダイサギ、トビ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ 16種+コジュケイ、ガビチョウ

【トンボ】 ホソミオツネントンボ、クロイトトンボ、カトリヤンマ、ウチワヤンマ、オニヤンマ、チョウトンボ、ナツアカネ、ノシメトンボ、マイコアカネ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ 14

【チョウ類】 キアゲハ、オナガアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、キタキチョウ、ゴイシシジミ、ムラサキシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ルリシジミ、ツバメシジミ、オオウラギンスジヒョウモン、ツマグロヒョウモン、イチモンジチョウ、コミスジ、キタテハ、ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ、コジャノメ、クロコノマチョウ、ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、オオチャバネセセリ 23種+アカボシゴマダラ

【その他昆虫】 ヤブキリ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、シロシタバ、キシタバ、オスグロトモエ、クロバネツリアブ、ホシアシナガヤセバエ(翅に斑模様があるのが特徴)、サビハネカクシ、コクワガタ、カナブン、クロカナブン、カブトムシ、ゴマダラカミキリ

【その他】 アオダイショウ幼蛇



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