1990年5月20日日曜日

1990.05.20 観察会 大空に舞うサシバ

 前日の嵐のような天気も収まり晴天の穏やかな絶好の観察会日和です。小さな子どもたち8人を含む総勢◯人は、途中でルリタテハをサルトリイバラの葉に発見しながら緑が濃くなった大池へと向かいました。多いけもハスの新しい葉がぼつぼつと浮かび、冬の頃とは全く違った雰囲気です。

 今日のメインは何と言ってもサシバでした。2度3度と姿を現してくれました。まず大池の西側の谷津田の手前でペアのサシバが大空を旋回しているのが見られました。野鳥の会の池野さんが「大きいほうがメスですよ。左右の風切羽が1っぽんづつ抜けているでしょう。」と教えて下さいました。この時期に一本づつ順番に抜かわるそうです。一度に抜けたら飛べなくなっちゃうもの・・・と納得。またメスが飛んでいるということは、もう雛がかえったのでしょうと聞き嬉しくなりました。

 次は、芝畑辺でまた一羽上空を舞っていました。最後は、五斗蒔谷津の先端に来た時、遠くの杉の木のてっぺんに降りてきて、こちらを向いてしばし休息してくれました。お陰で一堂ゆっくりと観察でき感激しました。

 また、常磐高速に近い林の中の道で、ネズミがなにかの動物に食べられた跡が見つかりました。ここでは、枝川さんが、いつものように楽しい口調で説明して下さいました。残っている部分は頭と内臓、しかも首から鋭く切り取られています。さて誰が食べたのでしょう?と推理の問題が出されました。はじめにネズミを食べる生きものを皆で上げていきました。次に消去法で答えを見つけます。丸呑みにしてしまうヘビやフクロウがまず消され・・・そして最後にイタチが残りました。そしてイタチの習性として縄張りを示すために食べかすを目につきやすいところにおいておくことがあるということも付け加えられました。こどもたちにもよくわかる印象的でおもしろい講義でした。

 貝塚を過ぎた松林ではハルゼミの声も聞かれました。少し急ぎ足で大池のさんかく広場に戻り、そこで終わりの会(?)をしました。池野さんが「食物連鎖の頂点にいるワシタカ類が8種も観察できるということは、いかにこの大池の資源が凄い科を示している。なるべく多くの人に知ってもらい大切にしてほしい。」とお話になりました。本当に緑の多い大池周辺をこのまま子どもたちの時代に残せたら・・・・と思いつつ次回の観察会を楽しみに??しました。

五斗蒔から転載